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野球グラブの素材比較:キップレザー vs. ステアレザー

野球道具について

硬式グラブを選ぶ際には、素材の違いが気になりますよね。この記事では、キップレザーとステアレザーの比較について詳しく解説します。どちらの素材が自分に合っているのか、選び方を理解してグラブ選びを楽しんでください。

野球のグラブを選ぶときに革がキップレザーのものかステアレザーのものか、どちらがいいのか気になりますね。ここでは、その違いを解説していきますので、グラブ選びの参考にしてください。


硬式グラブを選ぶ上で重要なのは、素材の特徴を知ることです。キップレザーは柔らかくて軽量で、ステアレザーは丈夫で耐久性があります。どちらの素材が自分に適しているか、まずは特徴を比較してみましょう。

キップレザーとステアレザーの違い

キップレザー

キップレザーは、生後半年から2年ほどの牛の革を使用して作られています。いわゆる子牛の革といえます。子供の革なので、未成熟な柔らかさと同時に繊維がきめ細かく詰まっていて、ハリ・コシが強く軽いのが特徴です。そのため、最初は繊維がきめ細かく詰まっているため馴染むまで時間がかかりますが、一旦馴染み始めるとフィット感を感じるようになります。また、キップレザーは軽量なので、グラブを長時間使用する場合にも疲労を軽減する効果があります。

キップレザーのデメリット

成長途上の子牛なので、成長にバラツキが生じ品質にムラが出やすい。

長く使っていると馴染んでくる一方で、革の繊維が伸びてきてへたりやすい。

高校野球の練習のように毎日使っていると、へたりが早いかもしれません。

ステアレザー

ステアレザーは生後2年以上の去勢された牛の革を使用して作られています。成長した牛の革なので、繊維が伸びてきてきめは粗くなる分、しなやかさが出て早くから馴染みやすくなります。また、革自体は大人の牛の革として耐久性が高まりますので長く使えるグラブになります。野球を続ける過程でグラブの内側をしっかり握る力がついてくると、グラブが変形したり破れたりすることがありますが、ステアレザーはそのような状況にも耐えることができます。

去勢された牛を使用

雌の牛よりも雄の牛の方が革の強さがあるのだと思いますが、雄の場合、気性が激しかったりして牛どうしで喧嘩をしたり暴れたりして怪我しやすく傷がつきやすくなってしまいます。生まれて早い段階で去勢することにより大人しく育てることにより革が傷つきにくくし、また、中性化することにより強くしなやかな革になるためです。

キップはステアより高価であるがステアより品質が高いわけではない

一般的に、キップレザーのグラブの方が高価とされています。だからといって、キップレザーの方がステアレザーよりも高品質であるというわけではありません。では、なぜ、キップレザーのグラブの方が高価な設定となっているのでしょうか。

それは、キップレザーの供給量が少ないからです。キップは子牛の革なので、そもそも成牛に比べて身体の表面積は小さくなります。ですから、キップレザー一枚から作れるグラブの数がステアレザー一枚から作れるグラブの数に比べて少なくなります。一枚から作れる数が少ないということは、それだけ割高になるということです。

また、グラブ用の革は肉牛を利用されることが多いのですが、食肉用に肥育される数は成牛の方が圧倒的に多いので、生後2年までのキップレザーの流通量は必然的に少なくなります。

これが、キップレザーのグラブが高価になる理由です。ですから、キップの方が値段通りに高品質だというわけではなく、数の少なさからくる割高さというのが本当の理由です。

キップとステアのどちらを選ぶべき

どちらの素材が適しているのでしょうか。要件によって選ぶ必要がありますが、キップレザーは使いやすさとフィッティング感を重視する方に向いています。また、ステアレザーは耐久性を求める方やハードヒッターに向いています。

注意すべきポイントもあります。キップレザーは柔らかいので、あまり力を入れて投げるとグラブが広がってしまう可能性があります。一方、ステアレザーは硬いので、最初は使いにくく感じるかもしれませんが、使い込むことでなじんでくるので心配ありません。

ただ、既製品で売られているモデルはほとんどがステアレザーのグラブです。キップレザーのグラブは一部の高級モデルかオーダーグラブでの革が選べる場合に限られることが多いです。

手入れは、どちらの革でもする必要がありますが、ステアは耐久性がある分、キップよりも神経質になる必要はなく、通常の手入れで済ませられると思います。また、高校野球のように毎日の練習で使用するなど使用頻度が高い場合は、ステアの方が長く使えるように思います。

プロ野球選手はどちらを選んでいる

最後に、プロ野球選手の傾向も紹介します。プロ野球では、キップレザーを使っている選手が多いと言われますが、必ずしもそうだとは限らないように思います。おそらくは、メーカーから道具提供を受けていて、毎年、新しいグラブにチェンジするような一部の有名選手がキップレザーを使っていることが多いということではないでしょうか。理由としては、柔らかさとフィット感を重視しているためですが、プロ野球のように毎日試合があれば、一シーズン使用するとキップレザーのグラブはかなりへたってくると思われます。毎年、キャンプ前にメーカーからグラブを新調してもらい、キャンプで馴らしたグラブをシーズン通して使い、シーズンが終われば一年間使った感想をメーカーに伝え、次のグラブへのフィードバックをしていると思われます。逆に、自分のグラブの型にこだわり、それをずっと使い続けたい選手はステアレザーのグラブを使っていると思われます。その理由はグラブの耐久性や安定感を求め、同じ型で毎シーズンプレーすることにこだわっているためです。そのような選手は、シーズン終了後、グラブメンテナンスだけをメーカーにしてもらっていると思われます。

まとめ

野球グラブの素材選びで迷っている方にとって、キップレザーとステアレザーの違いや選び方について、分かりやすく解説しました。キップレザーは柔らかく軽量で、ステアレザーは丈夫で耐久性がある素材です。自分のプレースタイルや使用環境に合わせて、適した素材を選びましょう。グラブは野球経験をより楽しむために欠かせないアイテムです。自分に合ったグラブを選ぶ際の参考にしてください。

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