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高校野球のバットの基準なぜ低反発バットに変わる?いつから?飛距離は?どうなる?

野球道具について

2024年から高校野球で使用できるバットが変わります。

なぜ、バットの基準を変える必要があるのでしょうか。

2024年の高校野球から新基準のバットが使用されます。

新基準のバットとは今までのバットと何が変わるのでしょうか?また、その結果、打球はどう変化し、高校野球そのものの戦い方などが従来とどのように変わっていくのでしょうか?

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新基準バット(低反発バット)は何が変わった?

  • バットの太さが今までの67mm以下から64mm以下に細くなります。
  • 金属の厚さが今までの3mmから4mmに厚くなります。
  • 重さは今まで通り900グラム以上となります。

まとめると、重さは変らないが細くなり、金属が分厚くなるということです。

その結果、今までよりも打球速度も落ち飛びにくくなり(=低反発バット)、バットの芯もせまくなるので芯でとらえるのが難しくなりヒット数が減ると考えられます。

木製バットに近い飛び方となり、折れない木製バットと例えることができるかもしれません。

今までの基準の変化

  • 1974年の夏の大会から金属バットが使用可能になりました。最初から全員が金属バットを使い始めたわけではなく、木製バットを使う選手もいました。
  • 1991年から打った時の金属音が低い消音バットが採用されるようになりました。打った時の甲高い音が選手らの耳に悪影響を及ぼすことや、練習中・試合中の金属音がグランド周辺の近隣への音害への配慮をするため。
  • 2001年からバットの最低重量を900グラム以上と決まりました。バット製造の進化により低重量高反発化が進んでいきました。重さが軽くなることによりスイングスピードが速くなり打球が飛ぶようになると同時に、バットの品質も高反発化して飛ぶようになっていきました。この時期にホームラン数も急激に増えていきました。そこで、バット重量を規定以上にすることによりス陰部スピードを抑えるようにしたのです。以降は、900グラム以上のバットを鋭く振りぬけるようにウエイトトレーニングや食事で身体を大きくする傾向が広がると同時にバットの規定基準内での高反発化の開発競争が進み、安打数・ホームラン数・飛距離は伸びる方向には変わりませんでした。

基準が(低反発バットに)変わった理由は?

投手の負担を減らすため

飛びやすいバットということは必然的に安打数が増えアウトが取りにくくなるため、投手の投球数が増えてしまいます。飛びにくいバットにすることで安打を減らしアウトを取りやすくすることにより、投手の投球数を減らし負担が減らせると考えられます。

強烈な打球による怪我を減らすため

高反発のバットは打球速度が速く野手が打球を処理するのに危険を伴います。低反発のバットにすることにより打球速度を落とし少しでも怪我の頻度を下げることができると考えられます。

トップバランスのバット

ミドルバランスのバット

新基準(低反発バット)は飛ばない?

  • 10メートル近くは飛距離が落ちている。
  • 打球の初速と速度も落ちている。
  • ミートポイントがせまくなって芯でとらえないと飛ばない。

低反発バットになり文字通り飛距離が落ちているようです。バットが肉厚になった分、低反発になっているからです。また、ミートポイントもせまくなったので芯を外して打つと更に飛距離は落ちるかもしれません。一方で、打球音はそれほど変わらないようですので、外野手など守備側からすれば、打球音の割に打球が伸びてこなかったという感覚のズレが最初はあり慣れる必要があるでしょう。打球の初速とその後の速度も確実に落ちていることは、鋭い打球が減り、投手を含め野手への打球での怪我を予防できる確率は増え狙いどおりになるでしょう。バットの重さは変りませんが細くなったことにより振り抜き易くなったともいえるので、せまいながらも芯でとらえれば遠くへ飛ばすことはできるでしょう。すなわち、しっかりとした技術と体格があれば従来通り飛距離のある打球が打てる反面、技術が未熟であったり、非力な選手にとっては確実に安打を打ちにくいバットといえるでしょう

想像以上に細く感じます

たった3mm細くなっただけですが、実際に実物のバットを見てみると、かなり細く感じます。内部の肉厚の変化は実感できませんが、長さが変わらずに細くなると想像以上にスリムに感じます。

芯で捉えないと確実に飛距離は落ちる

真芯で捉えると飛距離はそれほど変わらないとも言われていますが、確実に芯はせまくなっていますので、芯で捉えないと飛距離は落ちます。今までの太さのバットの場合、太い分、バットに当たっていた、反発が高い分、飛んでいたということが多々あったでしょうが、細くなった分、当たりづらくなりますし、当たっただけでは反発係数が低くなっている分、良い当たりにはなりません。しっかりと芯で捉える技術を養わないと飛距離どころか安打数そのものが減ってしまいます。

逆に言えば、正しい技術を身に付けるチャンスになったと前向きにとらえて練習に励むことが大事です。

新基準(低反発バット)で野球はどう変わる?

  • 打ち合いの大味な試合は確実に減る。
  • 長打が減り、内野ゴロや外野フライが増える。
  • 投手力のあるチームが有利。投高打低になりやすい。
  • 守備力のあるチームが確実にアウトカウントを取れる。
  • 打撃技術がしっかりしているチームが有利。
  • 選手個々の技術格差が更に大きくなる。
  • ヒットが減り得点に繋がりにくくなる分、機動力を生かした戦略が必要

ホームランや長打が減り、点数を取り合うという試合は減っていくでしょう。外野の間を抜けた2塁打や(打球速度が落ちているので抜ける数も減るでしょうし、3塁打は走力のある打者しか出せないのではないでしょうか)単打、あるいは四死球で出たランナーをいかに得点に結びつけるかという戦略が必要になってくるでしょう。打球の速度も落ち、打ちそこないの打球が内野の間を抜けてヒットになることも減るので、確実にバントで送るか内野の頭を越し外野手の前に落とす打球でつないでいきながら1点ずつ得点を取っていく力が求められると考えられます。そういう意味では、打撃技術があれば狙い通りの打球が打てて有利でしょうが、そうでなければ、いい当たりが外野フライ、打ちそこないは内野ゴロという結果になってしまうでしょう。相手投手の力が抜けていれば猶更、安打にすることは難しくなるはずです。しっかりと、鋭く振り抜くために日頃から素振りを反復し、きっちりと芯でとらえるバッティング技術を身に付ける努力が必要でしょう。一方で、きっちりとした打撃技術を持った一部の選手だけが従来と変わらない打撃力や飛距離といった結果を残すことができることになり、そうでない選手との格差が大きくなると思われます。

買い替える必要がある?

もちろん、今までのバットは2024年からは使用禁止となりますので、新しく買い替える必要が出てきます。しかも、バットの値段は従来品よりも高めとなっています。

当初は、高野連から各チームに2本支給されることになっているようです。1本はチームが希望のバットを選択でき、もう1本は高野連が無作為に選んで支給されることになっています。

いずれにせよ、新しい基準のバットの特性に慣れる必要があるので、自分のスタイルにあったバットを早く見つけ出し、購入することになります。

トップバランスのバット

ミドルバランスのバット

バットの選び方について

中学生硬式野球ジャイアンツカップでも採用

2023年開催の中学生の硬式野球大会のジャイアンツカップでも試験的に低反発バットだけを使った試合が実施されました。

例年よりも、長打は減り、得点が得にくくなり無得点試合が増え、コールド試合が減りました。高校生よりも体力的に体格的に劣る中学生の試合ではありますが、同様の傾向が来年以降の高校野球でも見られると考えられます。

中学硬式野球でも将来的には低反発バットになる可能性大

今のところ、中学硬式野球リーグで低反発バットの採用をしているのはポニーリーグだけです。(実際には、ポニーリーグも大会によっては従来のバットの使用が許容されています)

高校野球で低反発バットの使用になったことから、今後、シニアリーグやボーイズリーグでも低反発バットのみの使用へと変化する流れになると予想できます。

高校卒業以降のプロ野球始め、大学野球・社会人野球が木製バットを使用していますので、先の長い野球人生を歩む場合、それらを目標に野球を続ける場合は、中学時代から飛ばないバットで正しい技術を身に付けて、バットの性能ではないバッティング技術の習得をしておく必要にせまられてくる時代も遠くないはずです。

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